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カキ(牡蠣 英名 O

カキ牡蠣 英名 Oyster)は、ウグイスガイ目 イタボガキ科に属する二枚貝の総称。あるいはカキ目もしくはカキ上科に属する種の総称。

目次

  • 1 概要
  • 2 日本での主な食用種
  • 3 食材
    • 3.1 カキの食べられない月
    • 3.2 料理
    • 3.3 利用
    • 3.4 産地
  • 4 言語
    • 4.1 派生義
    • 4.2 日本語のアクセント
    • 4.3 漢字
  • 5

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概要

食用にされるマガキやイワガキなどの大型種がよく知られるが、食用にされない中型~小型の種も多い。どの種類も岩や他の貝の殻など、硬質の基盤に着生するのが普通である。基盤に従って成長するため殻の形が一定せず、波の当たり具体などの環境によっても形が変化するため外見による分類が難しく、野外では属さえも判別できないこともある。このため未だに分類が混乱しているものも少なからずあり、外見に惑わされない分子系統などを使った分類がなされつつある。

英語の "oyser" は日本語のカキよりも広義に使われ、岩に着生する二枚貝のうち形がやや不定形で表面が滑らかでないもの一般を指し、アコヤガイ類やウミギク科、あるいはかなり縁遠いキクザルガイ科なども oyster と呼ばれることがある。

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日本での主な食用種

イタボガキ科

  • マガキ属 Crassostrea
    • マガキ(真牡蠣)Crassostrea gigas (Thunberg,1793):最もポピュラーな種で、日本でカキといえば本種。寒い時期に食べる。大型で夏でも生殖巣が発達しない「3倍体牡蠣」も開発され市場に出ている。広島県、宮城県産が有名。韓国からの輸入品も相当量ある。
    • イワガキ(岩牡蠣)Crassostrea nippona (Seki, 1934):「夏ガキ」とも言われる。殻の色が茶色っぽく、マガキに比べて大きいものが流通する。天然物と養殖物の両方がある。
    • スミノエガキ(住之江牡蠣)Crassostrea ariakesis (Fujita, 1913):有明海沿岸で食用にされるが、他所へはほとんど出回らない。マガキに極く近縁な種で、殻の表面はやや滑らか。
  • イタボガキ属 Ostrea
    • イタボガキ(板甫牡蠣)Ostrea denselamellosa Lischke, 1869:かつては多く食用にされ、能登半島や淡路島周辺が有名な産地であったが、現在は瀬戸内海地方で僅かに市場に出回る程度で、絶滅危惧種状態。本種の復活と養殖技術開発の努力がなされている。
    • ヨーロッパヒラガキ Ostrea edulis Linnaeus, 1758 ヨーロッパ原産で、イタボガキに似た外観で、輪郭が丸く平たい貝。別名ヨーロッパガキ。市場ではフランス牡蠣ブロンフラットなどとも呼ばれる。日本では宮城県唐桑町の舞根(もうね)などで僅かに養殖され、高級食材としてフランス料理店などに卸される。かつてのヨーロッパ、特にフランスでカキと言えば本種のことであったが、1970年代以降、寄生虫などにより激減。需要をまかなうために日本産のマガキを輸入して養殖するようになった。それ以来フランスなどで流通するカキの相当部分は日本由来のマガキであるという。

 

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食材

レモンを添えて
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レモンを添えて

蛋白質やカルシウム、亜鉛などのミネラル類をはじめ、さまざまな栄養素が多量に含まれるため、海のミルクとも呼ばれる。 カキフライのような揚げものや、鍋物の具にして食べるほか、新鮮なものは網焼きにしたり生食される。

縄文時代ごろから食用されていたとされ、室町時代ごろには養殖も行われるようになったという。食用の歴史が非常に長く、日本人にはなじみ深い貝であるが、世界的にも広く食用とされる。一般的に肉や魚介の生食を嫌う欧米食文化圏において、カキは例外的に生食文化が発達した食材であり、生ガキはフランス料理における定番のオードブルとなっている。また、生ガキをメニューの中心に据える、オイスターバーと呼ばれるレストランも存在する。

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カキの食べられない月

産卵期には、カキは精巣と卵巣が非常に増大し、食用とはならない。一般にカキとして認識されているマガキの場合は、秋~冬にかけてが旬とされており、英名に R のつかない月、すなわち May, June, July, August の 5, 6, 7, 8月は産卵期であり食用には適さないとされている。ただし、春から夏に旬を迎えるイワガキと呼ばれる種類のカキもあり、それぞれ養殖も盛んであることから、マガキに限らないならば通年食べることができる。

カキは近年、感染症・伝染病である嘔吐下痢症や食中毒の原因となるノロウイルスを、中腸腺に多く蓄積することが判明している。これを防ぐには、中心までよく加熱することである。また、貝毒問題もあるが、これは食用期間を過ぎたカキに発生するものであり、海水・カキの毒を検査することで防がれる。

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料理

  • 生食: カキの殻をナイフ状のヘラでこじ開け、身をつまみ出して食べる。生ガキとも呼ぶ。
  • 網焼き: 殻のままカキを網の上で焼き、殻が開いてから食べる。
カキ用ナイフの例
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カキ用ナイフの例

カキの殻の表面は、剃刀の刃のように薄いものが重なっており、生食の際には軍手などの手袋を用いないと、手のひらに無数の傷がつく。 網焼きや生食では身だけでなく汁もともに吸う。多くの人はカキの身にのみ栄養があると考えているが、身が浸されている殻の中の海水を含む汁にも多くの栄養素が含まれていることが知られている。

  • カキフライ: 生のカキに小麦粉をまぶし、溶き卵をくぐらせてからパン粉をつけて、油で揚げる。
  • カキの天ぷら: 中国広東省などでは、厚めの衣をつけた天ぷらが好まれている。
  • 牡蠣の土手鍋: 土鍋の内側の周囲全体に味噌を厚く塗ったなかに、カキやその他の具材を入れ、味噌が溶け出してから食べる。
  • カキ鍋: 季節の具材とともに煮る鍋料理の一つ。
  • カキ入り卵焼き(蚵仔煎 オーアチエン): 台湾や中国福建省で一般的な料理で、お好み焼きのように平たく焼いてから、甘い味のたれをかけて食べる。
  • カキ粥(蚵仔粥 オーアティオッ): 台湾、広東省、香港などで好まれるメニューのひとつ。カキのむき身を米の粥に入れ、揚げたネギ、広東セロリ、コリアンダーなどを添えたもの。
  • カキスープ(蚵仔湯 オーアトゥン):台湾などではショウガの味を利かせたカキのすまし汁にも人気がある。
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利用

  • カキ油(オイスターソース)は、中華料理の重要な調味料。中国マカオのものが著名。
  • 干しガキ(蠔豉、ハオチー)は中国広東省で製造、使用されている調味用食材。カキのむき身を塩ゆでしてから、日干しにしたもので、うま味を出すのに使われる。
  • 貝殻は牡蠣(ボレイ)といい日本薬局方に記載の生薬である。制酸、鎮静、解熱などの作用があり、桂枝加竜骨牡蠣湯、柴胡加竜骨牡蠣湯などの漢方薬に使われる。
  • 貝殻は、焼成してから粉砕し、炭酸カルシウムとして利用する場合もある。
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産地

イワガキ(三重県志摩産)非養殖物
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イワガキ(三重県志摩産)非養殖物

日本の2001年における生産高は37000トンで、内訳は広島県56.0%、宮城県15.0%、岡山県12.0%、兵庫県4.2%、岩手県4.0%、その他9.0%、となっている(「漁業・養殖業生産統計年報」・むき身換算)。同年の輸入量は14892トンであり、輸入量の93%を韓国からのものが占めていた。

北海道厚岸町のシングルシード(蛎殻を砕いたものに各一匹の幼生を付着させて育てたもの)のカキ「カキえもん」、三重県の「的矢カキ」、広島県の3倍体のカキ「カキ小町」など、各産地ごとにブランド化した牡蠣を売り出すなど、新しい動きもみられる。

香港郊外の流浮山は牡蠣の焼き物などの料理が有名な養殖地であったが、近くの深圳の工業化によって、海水の汚染がひどくなり、衰退している。

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言語

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派生義

  • 英語の oyster は、寡黙さの代名詞。
  • 広東語で「蠔豉」(干しガキ)は、「ホウシー」といい、「好市」(良い市況)と似た発音なので、旧正月に好んで食べられる。
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日本語のアクセント

植物のカキ(柿)とは同音だが、共通語ではアクセントの位置が異なる。カキ (貝) の場合はキであり、これは「夏季」「夏期」「下記」「火気」「花器」「火器」「花卉」等の熟語などとも同じ。他方、カキ(柿)はカである(それぞれ太字にアクセント)。

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漢字

「蠣」だけで牡蠣の意味を表す。しかし実際には「牡」の文字も用いて「牡蠣」と表記する。これは一般に貝は雌雄で色の異なる部分(サザエであれば「ふんどし」と呼ばれる部分)があり、白い物が雄と考えられていたのに対し、牡蠣は全身が白い(緑色をした牡蠣もあるがこれはえさの違いによるもので、あまり一般的ではない)ことから「牡しかいない貝」と誤解されたことに由来する。
実際に牡蠣の生殖巣においては精巣と卵巣がいりまじっていることもあり、その区別は肉眼では不可能で、顕微鏡を使用しなければならない。
中国語では、「牡蠣」(ムーリー)も使われるが、専門用語的であり、口語では「」、簡体字で「」(ハオ)が用いられる。台湾語では「蚵仔」と別の語が使われる。

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この記事では色について扱っています。閲覧環境によっては正しい色が表示されない可能性があります。
  • カキの身のような色を指し、英名ではオイスター (oyster)。和名では薄灰(うすはい)と呼ぶ。
  • 色の配分はCyan: 10, Magenda: 10, Yellow: 20, Black: 10。
  • HTML のカラーコードでは、#F5F4E4 の色指定で Oyster White を表現できる。

    Oyster White


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