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過酸化水素(かさんか
過酸化水素(かさんかすいそ)は、化学式 H2O2 で表される分子。
目次
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物理的性質
- 常温で薄い青色のやや粘性がある液体
- 融点 0.9℃
- 沸点 150.0℃
- 分子量 34.01
- 密度 1.44g/cm3
- 弱酸性
- エタノール、エーテル、水に可溶。
化学的性質
過酸化水素自体は無臭だが、酸素を放出するため、僅かにオゾンに似た匂いがする。
過酸化水素は不安定で酸素を放出しやすく、非常に強力な酸化力を持つヒドロキシラジカルを生成しやすい。過酸化水素は活性酸素の一種ではあるが、フリーラジカルではない。
無水酸との反応
一般的な無水強酸と反応して、過酸(ペルオキソ酸)を生じる。
例:三酸化硫黄(無水硫酸) + 過酸化水素 → 過硫酸(ペルオキソ一硫酸)
二酸化硫黄との反応
二酸化硫黄と反応して硫酸を生じる。
二酸化硫黄 + 過酸化水素 → 硫酸
分解(不均化)
実験室では、酸素を得る際に使われる。この反応式は以下の通りである。
ただし、反応速度を大きくするため触媒として二酸化マンガンを使用する。傷口の消毒時には、体内にあるカタラーゼという酵素が触媒となる。
利用
1930年頃からドイツ国のヘルムート・ヴァルターによって過酸化水素から酸素を発生させ内燃機関とする方法をUボートの従来の蓄電池以上の大型機関の動力源とするため研究された。これをヴァルター機関(ワルター機関)という。ただしその取り扱いが危険であったためドイツ国海軍では潜水艦V-80試作したものの実用化されなかった。イギリス海軍でも第二次世界大戦後エクスプローラ、エクスカリバーの2隻の潜水艦で試験されたがやはり実用化はされなかった。アメリカ海軍(小型潜水艦X-1で実験はした)で原子力機関が発展したこともありそれ以上研究されなかった。日本の架空戦記の潜水艦などの動力源として描かれる。
濃度30%の過酸化水素水として薬局で市販されており、また、濃度3%の過酸化水素水はオキシドールとして殺菌や消毒用に売られている。また、衣類用液体酸素系漂白剤としても市販されている(商品名:手間なしブライト・液体ワイドハイター等)。
消毒液としての印象が強いが、全体の使用量では、製紙の際の漂白や、半導体の洗浄など工業的な利用が大部分を占める。最終的に水と酸素に分解するため、工業利用するには環境にやさしい物質であると言われる。2005年現在、工業的な利用量が増え続けており、従来のアントラキノンに代わる安価な製造法、精製法の研究開発が各所で進められている。
過酸化水素(100%相当)の2004年度日本国内生産量は 195,859 t、工業消費量は 13,875 t である。
その他
人体から過酸化水素を除去する物質にはビタミンC、グルタチオンペルオキシターゼ、ペルオキシターゼ、カタラーゼなどがある。
関連項目
- 過酸化物
- 金属過酸化物
- 過酸
参照資料
- 日本国 経済産業省・化学工業統計月報
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